女性向きのフリーウエイトトレーニング(バーベル中心+ダンベル補助)の具体的な1週間の部位分割トレーニング(2・3・4回)の組み方例と具体的な筋トレメニュー、種目の実施方法について解説します。なお、本記事の記載内容は筋トレ専門サイトGLINTの「女性のダイエットバーベルトレーニング」を参照しています。
女性が筋トレだけでダイエットは可能?
有酸素運動なしの筋トレだけでダイエットすることは可能とされています。さらに、筋トレによって筋密度を上げることで太りにくい身体になるとする理論が一般的です。詳しくは下記の記事をご参照ください。
女性が筋トレだけで痩せるのは可能?|むしろ有酸素運動よりも効率的にダイエットできる
部位分割筋トレとは
筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)を行うと、筋肉を構成している筋繊維は微細な裂傷を生じます。
そして、これが鍛える前よりもより強く太くなって回復する「超回復理論」を繰り返すことによって筋肉を作っていくのが「筋トレ」です。
筋繊維の回復にはおよそ48~72時間の休養が必要となり、超回復前に再び筋肉に負荷を加えるとは避けなくてはなりません。
このため、全身を1日で全てトレーニングしてしまうと3日おきにしかトレーニングができず、あまり効率は良くありません。
そこで、全身の筋肉をいくつかのグループに分け、グループごとに1週間をかけてローテーションで鍛える部位分割トレーニング(スプリットメニュー)が考案され、実際に多くのスポーツ選手やトレーニーに採用されています。
具体的には以下のようになります。
1週間2回の部位分割トレーニング
週1回目:上半身の筋肉をトレーニング
週2回目:下半身の筋肉をトレーニング
1週間3回の部位分割トレーニング
週1回目:上半身の押す筋肉をトレーニング
週2回目:下半身の筋肉をトレーニング
週3回目:上半身の引く筋肉をトレーニング
1週間4回の部位分割トレーニング
週1回目:胸の筋肉をトレーニング
週2回目:下半身の筋肉をトレーニング
週3回目:背中の筋肉をトレーニング
週4回目:肩と腕の筋肉をトレーニング
筋肉のグループ分け
全身の筋肉は、その作用によって次のようなグループに分けるのが一般的です。
上半身の押す筋肉:大胸筋・三角筋・上腕三頭筋・前腕伸筋群
上半身の引く筋肉:広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋・前腕屈筋群
下半身の筋肉:臀筋群・大腿四頭筋・ハムストリングス・内転筋群・下腿三頭筋
体幹の筋肉:脊柱起立筋・腹筋群・腸腰筋群
※一般的に脊柱起立筋は上半身の引く筋肉と一緒に、腹筋群は上半身の押す筋肉と一緒に、腸腰筋群は下半身の筋肉と一緒にトレーニングします。
なお、筋肉部位の名称(読み方)および働き(作用)などのさらに詳しい情報は下記リンク先の「主な筋肉の一覧図鑑」をご参照ください。
主な筋肉の名前と働き(名称と作用)および部位別の筋力トレーニング種目
ダイエット筋トレの実施目的と負荷回数設定の関係
ダイエット目的で筋力トレーニングを実施するにあたり大切なことは、その実施目的に対して適切な負荷回数設定でトレーニングを行うことです。筋トレの対象となる骨格筋には主に3種類の筋繊維があり、それぞれに特性は異なります。その筋繊維特性と対応する負荷回数設定は次の通りです。
筋繊維タイプ2b
「筋繊維タイプ2b(短時間に爆発的な収縮をする筋繊維)」は、筋肥大しやすい特性を持つため、ダイエット筋トレの対象ではありません。具体的には8~10回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
筋繊維タイプ2a
「筋繊維タイプ2a(持久要素のある瞬発的な収縮をする筋繊維)」は鍛えることで適度に筋肥大する特性を持つため、部分的にボリュームアップさせるボディメイクトレーニングの対象となります。具体的には12~15回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
筋繊維タイプ1
「筋繊維タイプ1(持久的に収縮をする筋繊維)」は、ほぼ筋肥大せずに緊密度が向上する特性を持つため、ダイエットトレーニングでのメインターゲットになります。具体的には20回以上の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
1週間2回のダイエットフリーウエイト筋トレ例
週1回目の筋トレメニュー
上半身の押す筋肉+下半身前側
①バーベルスクワットを2〜3セット
②バーベルベンチプレスを2〜3セット
③バーベルショルダープレスを1〜2セット
④バーベルナローベンチプレスを1〜2セット
⑤ダンベルレッグエクステンションを1〜2セット
⑥ダンベルクランチを1〜2セット
週2回目の筋トレメニュー
上半身の引く筋肉+下半身後ろ側
①バーベルデッドリフトを2〜3セット
②バーベルベントオーバーロウを1〜2セット
③バーベルショルダーシュラッグを1〜2セット
④バーベルカールを2〜3セット
⑤バーベルグッドモーニングを2〜3セット
⑥ダンベルレッグカールを1〜2セット
1週間3回のダイエットフリーウエイト筋トレ例
週1回目の筋トレメニュー
上半身の押す筋肉
①バーベルベンチプレスを2〜3セット
②ダンベルフライを1〜2セット
③バーベルショルダープレスを1〜2セット
④バーベルアップライトローを1〜2セット
⑤バーベルナローベンチプレスを1〜2セット
⑥バーベルフレンチプレスを1〜2セット
⑦ダンベルクランチを1〜2セット
週2回目の筋トレメニュー
下半身の筋肉
①バーベルスクワットを2〜3セット
②ダンベルレッグエクステンションを2〜3セット
③ダンベルレッグカールを2〜3セット
④バーベルサイドランジを2〜3セット
週3回目の筋トレメニュー
上半身の引く筋肉
1週間4回のダイエットフリーウエイト筋トレ例
週1回目の筋トレメニュー
大胸筋のトレーニング
①バーベルベンチプレスを2〜3セット
②ダンベルフライを2〜3セット
③バーベルプルオーバーを2〜3セット
④ダンベルクランチを2〜3セット
週2回目の筋トレメニュー
下半身のトレーニング
①バーベルスクワットを2〜3セット
②ダンベルレッグエクステンション2〜3セット
③ダンベルレッグカールを2〜3セット
④バーベルサイドランジを2〜3セット
週3回目の筋トレメニュー
背筋群のトレーニング
①バーベルデッドリフトを2〜3セット
②バーベルベントオーバーロウを2〜3セット
③ダンベルローイングを2〜3セット
④バーベルショルダーシュラッグを2〜3セット
⑤バーベルグッドモーニングを2〜3セット
週4回目の筋トレメニュー
肩と腕のトレーニング
①バーベルショルダープレスを1〜2セット
②バーベルアップライトローを1〜2セット
③バーベルナローベンチプレスを1〜2セット
④バーベルフレンチプレスを1〜2セット
⑤バーベルカールを2〜3セット
トレーニングギアについて
筋トレに必須となるのがトレーニングギアで、特に握力や手首の維持に不安のある女性にとっては、押す種目・引く種目によってそれぞれサポートに便利なものがあります。詳しくは、下記のページで解説していますので、そちらをご参照ください。
筋力トレーニングに必要となる各種のトレーニングギア(補助用品)
女性のための筋トレ食事メニュー
女性筋トレのための食事メニュー例|高タンパク質低カロリーなレシピ
女性のダイエット筋トレメニュー
女性が筋トレだけで、確実に美しく痩せるための「部位分割トレーニング」=「スプリットメニュー」のなかでも、とても効率的な週2〜4回のトレーニングプログラムをご紹介します。詳しくは下記の記事をご参照ください。
女性向き部位分割筋トレメニュー|1週間(2・3・4回)の自宅&ジムでのダイエットプログラムの組み方例