自宅での懸垂トレーニングに必須となるチンニングバーについて、簡易型(ドアジムタイプ)から本格的な懸垂台(チンニングラック)まで解説します。
懸垂の種類と正式な呼称
懸垂は、国内では一般的に「チンニング」と呼ばれていますが、正しくは、英語圏では以下のように分類されています。
順手懸垂:プルアップ
逆手懸垂:チンニング
斜め懸垂:インバーテッドロー
懸垂が効果のある筋肉部位
懸垂は、主に上半身の引く動作の筋肉に効果があり、それは広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋です。それぞれの構造と作用は以下の通りです。
広背筋の構造と作用
広背筋は上側部と下部・中央部に分けられ、腕を上や前から引き寄せる作用がある
広背筋(こうはいきん)は、背部の筋肉の棘腕筋のうち、下方に三角形をなす筋肉である。
チンニング(懸垂)がもっともよく知られており効果も高いが、たいていの人間には負荷が高すぎる。その場合には、ラットプルダウン、ベント・オーバー・ローイング、ロープーリーなどの各種目が存在する。
僧帽筋の構造と作用
僧帽筋は上部筋繊維・中部筋繊維・下部筋繊維に分けられ、肩甲骨を各方向に引き寄せる作用がある
上腕二頭筋の構造と作用
上腕二頭筋は長頭と短頭に分けられ、それぞれの作用は以下の通り
上腕二頭筋長頭:肘関節の屈曲
上腕二頭筋短頭:肘関節の屈曲と前腕の回外
二頭の名の通り起始部が長頭と短頭に分かれている。作用としては前腕の屈曲と回外(肘を90°で固定し手のひらを上に向ける動作)を行う。屈曲時には上腕筋、烏口腕筋などと共に協調して働くが、純粋に前腕の屈曲をする主動作筋は上腕筋である。
上腕二頭筋全体を効率よく鍛える種目はダンベルカールやバーベルカール、短頭を鍛えるにはコンセントレーションカールやプリーチャーベンチカール、長頭ならインクラインカールやインクラインハンマーカールなどが効果的である。他にも、ナローチンニング(懸垂)なども効果的である。
チンニングバーの種類
チンニングラック(懸垂台)
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いわゆるチンニングラックと呼ばれる懸垂台で、懸垂以外にも腕立て伏せ用のプッシュアップバー機能や腹筋台も付属しており、本格的に安定動作でトレーニングを行えることがメリットです。
構造がしっかりとしている分、場所をとるのがデメリットです。
ドアジム(フックタイプ)
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ドアジムタイプと呼ばれる簡易懸垂器具のなかでも、ドア上部にフックを引っ掛けて固定するタイプです。
チンニングラックよりも大幅に安価で、なおかつストレートタイプよりも安定感が高いのがメリットです。ドアの縁が傷つきやすいというデメリットがあります。
ドアジム(ストレートタイプ)
画像引用:Amazon
もっともシンプルで安価なタイプの懸垂器具で、いわゆる「突っ張り棒」のようにドア開口部に固定して使用します。
使用中に外れる場合があるのがデメリットで、使用には十分な注意が必要です。
さらに詳しい解説
なお、これら各種の懸垂器具のさらに詳しい解説(動画つき解説)は下記のリンク先をご参照ください。
懸垂の種類とやり方
順手懸垂|プルアップ(広背筋)
斜め懸垂
斜め懸垂は通常の懸垂ができない方に適した低強度バリエーションで、逆手斜め懸垂などのバリエーションもあります。
逆手懸垂
逆手懸垂はリバースグリップで行うバリエーションで、通常の懸垂よりも上腕二頭筋に負荷が強くかかります。
パラレル懸垂
パラレル懸垂は手の平が向き合うグリップで行うバリエーションで、通常の懸垂より広背筋中央部に強い負荷がかかります。