
ダイエットと言えば有酸素運動のイメージが強いですが、最近では「筋トレのほうが有酸素運動よりも効率的に痩せられる」という理論が主流になってきています。
本記事では、その最新の理論をわかりやすく、筋トレと有酸素運動の特徴・特性を比較しながら解説していきます。
有酸素運動と筋トレの消費カロリーの比較

標準的な強度ではほぼ同等と言われている
一般的なダイエット筋トレ、つまり数分のインターバルをはさみながら、低~中負荷のウエイトトレーニングを10セットほど行う(約30分)場合と、軽く息が上がる程度の有酸素運動30分あたりの消費カロリーは、いずれもほぼ同程度だと言われています。単純な運動消費カロリーだけを比較すると、筋トレと有酸素運動に違いがないと言えるでしょう。
直接的な脂肪燃焼効果はやや有酸素運動が上

単純に運動自体よる脂肪の燃焼量は、「有酸素運動」>「筋トレ」です。
これは、筋トレと有酸素運動の運動のエネルギー源による違いによります。
有酸素運動は、文字通り呼吸で取り込んだ「酸素」により体脂肪を燃焼させて運動エネルギーを作ります。一方、筋トレ=無酸素運動は筋肉の細胞のなかに蓄えられたグリコーゲンを燃焼させて運動エネルギーを作るからです。
しかし、有酸素運動においてもそれなりのグリコーゲン消費が、無酸素運動においてもそれなりの脂肪燃焼は起こりますから、比率として比べるなら、有酸素運動が脂肪燃焼の割合が多いということです。
なお、腹式呼吸を筋トレに組み込む事で、筋トレに有酸素運動の脂肪燃焼効果を取り入れることも可能ですので、その場合は筋トレも有酸素運動も、単純に直接的な脂肪燃焼量はあまり変わらなくなります。
運動しない日のカロリー消費は筋トレでしか発生しない
筋トレのほうがダイエット効果が高い

「筋トレのほうが有酸素運動よりはるかにダイエット効果が高い」とする理論の一つ目の根拠が、運動を実施しない日のカロリー消費の差にあります。
有酸素運動は、当然ながら運動をしている時にしかカロリー消費が発生しません。
しかしながら、筋トレは実施後の数日間は筋肉痛になり、この筋繊維のダメージを回復させるために新陳代謝が活発になり、基礎代謝が大きく向上します。
つまり、筋トレを行うと、その後の数日間は「筋繊維回復のため、運動をしていなくてもカロリー消費が続く」のです。
有酸素運動に比べ、筋トレがカロリー消費に効率的なことがわかりますね。
太りにくく痩せやすい体質にするには筋トレが有利

筋トレが有酸素運動よりも効率的な理由はさらにあり、これは中長期でダイエットを考えた場合、とても大切な要素です。
筋トレを継続することにより、全身の筋密度は向上し、結果として筋肉量が増加します。
筋肉は人間の構成組織のなかでも、もっとも基礎代謝が高い組織です。
つまり、筋トレをして筋密度と筋肉量を向上させることで、「基礎代謝の高い太りにくい体質」になるのです。
このことは、有酸素運動にはないとても大きなメリットと言えるでしょう。
基礎代謝の高い身体のイメージ図

筋トレで筋肉量が増加すると聞けば、どうしても女性は「ごつくなるのでは?」と不安になりますが、そんなことはありません。
筋密度の高い身体と、そうでない身体を模式的にあらわしたのが上の図です。
筋トレをして筋密度と筋肉量を向上させると、外見的にも引き締まっていくことがご理解いただけると思います。
▼参照記事
【ダイエット筋トレは体重が増える】女性が陥りがちな誤解を正しく解説

もう一つ、女性が筋トレと聞くとどうしても連想するのが、上の写真のような「ボディービルディングの女性選手の身体」です。
しかしながら、一般的なダイエット筋トレをしてもこの写真のようなムキムキの身体にはなりません。
ボディビルの女性選手は、一般的なダイエット筋トレで鍛える持久筋と違い、「鍛えることで筋肥大する」瞬発筋を鍛えているから、ムキムキになるのです。
ダイエット筋トレの対象である持久筋を適切な負荷回数設定でトレーニングすれば、ムキムキにはなることはありません。
筋トレをするとムキムキにならない?
遅筋(持久筋)を対象にトレーニングすれば大丈夫

もう一つ、女性が筋トレと聞くとどうしても連想するのが、上の写真のような「ボディービルディングの女性選手の身体」です。
しかしながら、一般的なダイエット筋トレをしてもこの写真のようなムキムキの身体にはなりません。
ボディビルの女性選手は、一般的なダイエット筋トレで鍛える持久筋と違い、「鍛えることで筋肥大する」瞬発筋を鍛えているから、ムキムキになるのです。
ダイエット筋トレの対象である持久筋を適切な負荷回数設定でトレーニングすれば、ムキムキにはなることはありません。
ダイエット筋トレの実施目的と負荷回数設定の関係
ダイエット目的で筋力トレーニングを実施するにあたり大切なことは、その実施目的に対して適切な負荷回数設定でトレーニングを行うことです。筋トレの対象となる骨格筋には主に3種類の筋繊維があり、それぞれに特性は異なります。その筋繊維特性と対応する負荷回数設定は次の通りです。
筋繊維タイプ2b
「筋繊維タイプ2b(短時間に爆発的な収縮をする筋繊維)」は、筋肥大しやすい特性を持つため、ダイエット筋トレの対象ではありません。具体的には8~10回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
筋繊維タイプ2a
「筋繊維タイプ2a(持久要素のある瞬発的な収縮をする筋繊維)」は鍛えることで適度に筋肥大する特性を持つため、部分的にボリュームアップさせるボディメイクトレーニングの対象となります。具体的には12~15回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
筋繊維タイプ1
「筋繊維タイプ1(持久的に収縮をする筋繊維)」は、ほぼ筋肥大せずに緊密度が向上する特性を持つため、ダイエットトレーニングでのメインターゲットになります。具体的には20回以上の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
女性のダイエット筋トレメニュー
女性が筋トレだけで、確実に美しく痩せるための「部位分割トレーニング」=「スプリットメニュー」のなかでも、とても効率的な週2〜4回のトレーニングプログラムをご紹介します。詳しくは下記の記事をご参照ください。
女性向き部位分割筋トレメニュー|1週間(2・3・4回)の自宅&ジムでのダイエットプログラムの組み方例
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当サイトでは昨今大きなムーブメントになりつつある筋力トレーニング(いわゆる筋トレ)に関するコンテンツ・情報も公開しています。三大栄養素の筋トレにおける筋肉への働きは以下のようになります。
タンパク質:筋肉の原料となる栄養成分で、筋力トレーニングの食事メニューを考える場合、最優先で考慮すべき要素です。体重1kgあたり1~2gのタンパク質(肉類換算で約5~10g)を1日に摂取するようにします。
脂質:体脂肪になりやすいため控えめに摂取しますが、長時間のトレーニング運動において効率的なエネルギー源として作用したり、腹持ちをよくする作用もあるため適正量を摂取することは必要です。
炭水化物:短時間でエネルギーに変換できるためトレーニング前やトレーニング中のカロリー補給に適しています。また、トレーニング後にタンパク質と同時に摂取することで、筋肉を合成するさいのエネルギーとしても効率的に作用します。
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