自宅トレーニングの基本である腕立て伏せに有効なトレーニング器具「プッシュアップバー」の効果および種類と使い方について解説します。
プッシュアップバーの効果
動作範囲が広がる
プッシュアップバーを腕立て伏せに使用することで、より深く身体を下ろすことが可能になり、その結果、大胸筋を最大伸展させることができ、筋肉に対するトレーニング効果が向上します。
手首への負担が軽減される
床に直接手をついて行う腕立て伏せは、手首関節が90度に曲がった状態で手首に体重がかかるため、関節への負担が発生します。
プッシュアップバーを使用することで、手首関節を真っ直ぐに保った状態のまま動作が可能となり、手首への負担が軽減されます。
プッシュアップが効果のある筋肉部位
プッシュアップ(腕立て伏せ)は、主に上半身の押す作用に筋肉に効果があり、それは、大胸筋・三角筋・上腕三頭筋です。それぞれの構造と作用は以下の通りです。
大胸筋の構造と作用
大胸筋は一般的には上部・内側・下部に分けられ、それぞれの作用は以下の通りです。
大胸筋上部:腕を斜め上方に押し出す
大胸筋内側:腕を前で閉じる
大胸筋下部:腕を斜め下方に押し出す
大胸筋(だいきょうきん)は、胸部の筋肉のうち、胸郭外側面にある胸腕筋のうち、鎖骨、胸骨と肋軟骨(第2~第7前面)、腹直筋鞘の3部を起始とし、上外方に集まりながら、上腕骨の大結節稜に停止する。
大胸筋を鍛える筋力トレーニング法には多くの種目が存在する。最も手軽で一般的なのはプッシュアップ(腕立て伏せ)であり、バーベルを使ったベンチプレス、ダンベルを使ったダンベル・フライなどもよく知られている。身体前面に位置し、もっとも目立つ筋肉の一つであることからボディビルなどでは重要視される筋肉の一つ。
三角筋の構造と作用
三角筋は前部・中部・後部に分けられ、全てが共働して腕を上方に押し上げる作用を持ちます。また、各部位の作用は以下の通りです。
三角筋前部:腕を前に上げる
三角筋中部:腕を横に上げる
三角筋後部:腕を後ろに上げる
三角筋の肩甲棘部は肩甲棘から、肩峰部は肩峰から、鎖骨部は鎖骨の外側部の1/3からそれぞれ起始し肩関節を覆う様に外下方へと走り上腕骨三角筋粗面に停止する。運動は肩関節を支点にして肩甲棘部が上腕を伸展・内転・外旋させ、肩峰部が上腕を外転させ、鎖骨部が上腕を屈曲・内転・内旋させる。
腕立て伏せやベンチプレスなどを行なうことでも充分に鍛えられる筋肉だが、専門的な筋力トレーニングを必要とするのであればフロント・レイズ、サイド・レイズなどのレイズ系の種目、もしくはショルダー・プレスなどが有効。
上腕三頭筋の構造と作用
上腕三頭筋は長頭と短頭(内側頭・外側頭)に分けられ、それぞれの作用は以下の通りです。
上腕三頭筋長頭:肘関節の伸展と上腕内転
上腕三頭筋短頭:肘関節の伸展
三頭の名の通り起始部が長頭と内側頭、外側頭に別れている。作用としては肘の伸展を行う。長頭は上腕を伸展および内転する。伸展時には肘筋と共に協調して働くが、純粋に肘の伸展をする主動作筋は肘筋である。
ボディビルなどで、上腕部のトレーニングを行う際には、つい上腕二頭筋(いわゆる力こぶ)ばかりに集中しやすいが、筋肉全体の太さだけで言えば上腕三頭筋の方が太いため、こちらを鍛える方が、より太い腕にする近道であるといえる。
プッシュアップバーの種類
ノーマルタイプ
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もっともスタンダードなタイプがこのようなタイプで、バーが床と水平になっています。構造がシンプルなため安価なことがメリットです。
ただし、腕立て伏せは上半身が斜めの状態で行うため、バーが水平だと手首・前腕がバーに対して完全には垂直にならないというデメリットがあります。
斜めタイプ
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構造がシンプルで、なおかつ手首がバーに対して完全に垂直に保てるのが、このような傾斜タイプのプッシュアップバーです。
カウンターつきプッシュアップバー
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このように、水平型プッシュアップバーにカウンターが装備されたタイプもあります。ダイエット系トレーニングで、多い回数の反復を行う場合に、1セットあたりのレップ数を管理しやすいのがメリットです。
回転式プッシュアップバー
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前腕の回転運動を組み合わせることで、大胸筋を強く収縮(いわゆる絞る動作)させることができるのが、このような回転式プッシュアップバーです。
スライド式プッシュアップバー
像引用:Amazon
腕立て伏せに、ダンベルフライのような「腕を閉じる動作」を加えられる特殊なプッシュアップバーが、このようなスライド式タイプです。
スライド回転式プッシュアップバー
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スライド式プッシュアップバーに回転式の特性を加えたものが、このような回転スライド式プッシュアップバーです。
さらに詳しい解説
なお、これら各種のプッシュアップバーのさらに詳しい解説(動画つき解説)は下記のリンク先をご参照ください。